- 育児が大変で妻が辛そう
- どんなに大変でも実家が地方だから誰にも助けを求められない
- 夫は平日は遅くまで仕事・・・
- 友達もいないし、一人で孤独
夫婦二人で上京をしたものの、育児や家事と仕事との両立で大変な思いをしている夫婦は少なくありません。
- 子供が風邪を引いたとしても、助けてくれる人はいない
- どんなに寝不足で倒れそうでも、助けを求められない
- 何もかも一人でこなすしかない

本当に助けてほしい時に、サポートしてもらえる人がいない…。
このように大変な時でも助けを求めることができる人が近くにおらず、本当に苦しいと感じている人もいます。
このような生活を解決する一つの方法として「嫁ターン」を行い、妻の地元で義父母も助けを程度に貰いながら生活をする家庭も増えてきています。
本記事では、妻の地元に転職・移住をする嫁ターンについてメリット・デメリットを実際の体験談を交えながらご紹介します。
妻の地元に転職・移住する「嫁ターン」とは


嫁ターンとは、妻の実家に近い地域へ転職や移住をすることを意味します。
転職活動などで、「Uターン就職・Iターン就職、Jターン就職」などの言い方があるように、今住んでいるところから地方へ引っ越して生活する言い方を転用しています。
嫁ターンを決意するのは家庭によってさまざまです。
- 妻の実家が近い方が子育てがしやすい
- 夫の仕事のストレスが限界で、地方でゆっくり暮らしたい
- 妻の実家の家業を引き継ぐ
- 都心疲れをした
など、それぞれの家庭の状況に併せて、嫁ターンを決意して引っ越します。
妻の地元へ移住する嫁ターンのメリット


では、妻の地元へ移住して生活をする嫁ターンにはどのようなメリットが挙げられるのでしょうか。
一緒に確認をしてみましょう。
- メリット①:妻が暮らしやすい環境を提供できる
- 嫁ターンのメリット②:子育てが楽になる
- 嫁ターンのメリット③:妻の負担が減り、ストレスが溜まりにくい
嫁ターンのメリット①:妻が暮らしやすい環境を提供できる
嫁ターンの最も大きなメリットは、妻に暮らしい環境を提供できることです。
都市部で、夫婦二人暮らしも地方暮らしにはない楽しさはありますが、「周りに頼れる人がいない・友達もいない」など孤独さを感じることは少なくありません。
男性は、仕事の付き合いなど仕事仲間と話す機会はありますが、専業主婦は昼間話し相手は誰もいません。
また、助けを求めたしてもすぐには誰も助けてくれません。
一方、嫁ターンをして妻の実家の近くに住むようになると、いざという時に頼れる人がたくさんいます。
また、妻には地元に戻ってきた安心感を感じられて、より暮らしやすい環境を作ることができます。


嫁ターンのメリット②:子育てが楽になる
夫が妻の地元へ転職する嫁ターンを行うメリットの2つ目として、「子育てが非常に楽になる」ことが挙げられます。
子供がいる家庭は分かると思いますが、子供を育てることは非常に大変です・・・。
生まれて3ヶ月ぐらいは、夜は3時間おきにミルクなど、寝不足にほぼ確実になります。
平日、夫が仕事がいない時は、もっと大変です。
子供は何をしても泣き止まない時もあります。
イヤイヤ期は、何でも「嫌!」と癇癪を上げる時もあります。
「誰かに助けを求めたい!」そんな感情を妻が抱くのは当然です。
しかし、夫婦二人暮らしだと中々その声は誰にも届きません。
一方、妻の地元に移り住むことで、体力の限界や精神的に限界の時に、実家の心強いサポートを受けることができます。
夫が仕事でいない間、妻の実家のサポートを受けながら育児可能となりますので、育児ノイローゼや、産後に夫婦仲が悪くなる産後クライシスを防ぐきっかけにもなります。


嫁ターンのメリット③:妻の負担が減り、ストレスが溜まりにくい
妻の地元へ移住する嫁ターンのメリットの3つ目として、「妻の負担が減り、ストレスが溜まりにくい」環境を作ることが可能です。
夫婦二人で生活をすると、妻と夫の二人で家事・育児・仕事の全てをこなしていく必要があります。
「それが当たり前でしょ?」「他の家庭も同じじゃん。」
と考えている男性は多いと思いますが、その当たり前が大変なことを忘れてはいけません。
夫が仕事でいない間、妻は休みなく働き、終わり次第すぐに子供の迎えやご飯の準備と毎日大忙しです。
共働きの家庭は、本当に大変です。
妻の実家の近くに住むことによって、義父母のサポートを受けることが可能となり、妻が仕事から帰宅中に義父母へ「ちょっと手伝ってくれる?」など妻は気軽に助けを求めることができます。
- 昼間、買い物に一緒に行く
- ご飯の余りを一緒に食べる
- 大変な時には、助けてくれる
- 妻は自分の両親のため、遠慮なく頼み事をできる
家庭の円満の秘訣として、妻がストレスなく生活して明るく笑顔で過ごすことができることが挙げられます。
妻のストレスが多く、夫婦喧嘩になりやすい人は、解決策の一つとして嫁ターンをすることは手段として有効です。


妻の地元へ移住する嫁ターンのデメリット


嫁ターンによって、妻の地元に引っ越すことで、家事や育児の負担が軽減するなど、妻にとってメリットがたくさんあります。
一方、妻の地元で就職して移住することでデメリットもあります。
嫁ターンのデメリット①:夫だけライフスタイルが一変
多くの人が考えるデメリットが、男性側のライフスタイルがガラリと変わることです。
妻の実家が、今の住んでいる所から電車で30分程度など近郊であれば、通勤時間が伸びるだけでほとんど変わりません。しかし
妻の実家が地方である場合は、夫は全く異なる生活になります。
夫にとっての妻の地元は全く初めての場所。
今まで慣れ親しんだ場所だけでなく、仕事や、友人の有無などほとんどが新しく作る必要があります。
そのため、うまく馴染めないと男性側はストレスを感じてしまう場合があります。
夫のライフスタイルが変わるもの
- 仕事:居住地が変わるため、転職をする必要がある場合が多い
- 生活環境:常に妻の実家が近いため、妻の義父母との関係が密になる
- 交流関係:友人などとは距離が遠くなり疎遠になる可能性がある
- 住所:全く知らない土地で生活することになる
嫁ターンのデメリット②:年収が下がる可能性がある
嫁ターンによって今の仕事を続けることができない場合、今の仕事より年収が下がってしまう恐れがあります。
都心部と地方では、最低賃金が以下のように異なります。
都市部の最低賃金
都道府県 | 最低賃金 |
---|---|
東京都 | 1,072円 |
神奈川県 | 1,071円 |
大阪府 | 1,023円 |
最低賃金が低い地方
都道府県 | 最低賃金 |
---|---|
沖縄県 | 853円 |
鹿児島県 | 853円 |
青森県 | 854円 |
地方によっては都心部と比べると200円以上最低賃金が異なります。
もちろん、家賃などの固定費は都心部と比べて安く済む場合も多いとされますが、地方に転職することで年収が下がり今までと生活しづらい可能性を考えましょう。


嫁ターンのデメリット③:やりたい仕事が見つからない場合がある
都心部と比較して地方の方が仕事の種類や業種が少ないとされます。
これまでのキャリアを活かして転職をしたいと思っても、希望する職業の求人が見つからないことも少なくありません。
その結果、致し方なくやりたい仕事以外の仕事に従事する可能性もあります。
妻の実家の近くへ移住して生活をするのであれば、事前準備として自分の希望する仕事の求人があるか確認をしておきましょう。
嫁ターンで妻の地元へ「転職して良かった!!」ネット上の声


これまで嫁ターンのメリット・デメリットを解説してきましたが、妻の地元へ移住・転職して良かったという声を紹介します。
女性側(妻)の声
嫁ターンを行った女性(妻)の声として、他にも以下のような嬉しい声がありました。
- ストレスが減った
- 育児の負担が減った
- 気軽に実家を頼れるようになって、気持ちが楽になった
男性側(夫)の声
他にも嫁ターンをすることによって、通勤時間の短縮や、家賃の負担がグッと減ったなど夫にもメリットがあったと感じる人もいました。
嫁ターンで妻の地元へ「転職して後悔した…。」ネット上の声


嫁ターンをしたい妻と夫で意見が対立するケースも
結婚後の住まいについて揉めています。都内在住、都内勤務です。
妻の希望は、今後子育ての負担を軽くする為に、妻の実家近くに住みたい。これは理解出来ます。
ただ、妻実家は都内の家賃相場の高い地域になります。妻実家はそれなりに裕福な家庭です。そして私の希望は、勤務先から離れていても広い家で家賃も抑えられれば尚良しと思っています。
妻は実家から近ければ近い程いい、10分くらいがいいと言っています。子供に何かあった時に直ぐに親に頼れる距離といった所でしょうか。
妻は子供が出来た後も働きたいと言っています。以上のことで話し会っていますが、妻は住む家が狭くても実家近くがいいと譲りません。また、この地域で家を探すと家賃相場的に狭いか古いし、駅からかなり歩く場所になるよ?と言っても「それでも構わない」と言います。
確かに子育ての負担は分かりますが、妻実家近くに住むが最優先になってしまい、住む家が暮らしづらいのは避けたいです。また、私が妻実家寄りになってマスオさん化するのは避けたいです。(私の両親もそれは心配しています)何とかお互いが歩み寄れる方法を見つけたいと思って投稿させていただきました。何卒ご教示お願い致します。
発言小町
引っ越すことのメリット・デメリットで、夫婦間で話し合いの結果中々決まらずに揉めてしまうケースもあります。
このような居住地を変える選択などは、感情論などは減らして「お互いにどうしたら良いのかな?」と考えて進めていきましょう。
妻・夫のどちらかの意見ばかり優先してしまうと、パートナーは気持ちにしこりが残る結果となってしまいます。
その後の結婚生活でも「あの時、こうしてれば良かった…。」と後悔することが多くなるため注意が必要です。


妻の地元へ転職・移住する時に失敗しない為の注意点


妻の実家の近くへ移住する嫁ターンを検討する場合、次の注意点をしっかりと確認した上で進めていく必要があります。
- どちらかの意見で強引に決めない
- 仕事は決めてから移住をする
- 夫の実家の理解
- 移住後に夫へのフォローアップ
どちらかの意見で強引に決めない
夫婦のどちらかが、嫁ターンをすることに不満があり納得をしていない状態で強引に決めてしまうことはお勧めできません。
地方に移住することは家族にとって大きな出来事です。
お互いが納得した形で、引っ越しをしないと夫婦関係の悪化の原因にも繋がります。
自分達の中で、嫁の実家の近くに住むメリットデメリットをしっかりと理解した上で、お互いが了承した時に移住するようにしましょう。
仕事が決まってから、移住する
妻の実家の近くに住む場合は、その地域で仕事を見つけてから移住することをお勧めします。
仕事を辞めて、引っ越しをしてから探すとなるとどうしても無給になってしまう時期があります。
仮に失業手当を申請したとしても、自己都合退社の場合は退職後2ヶ月後から支給されます。
無給の状態が2ヶ月間続く+新しい仕事が中々見つからないとなると、家族は不安になります。
そのため、安心して生活基盤を固めることができるように、移住先の仕事を事前に決めてから妻の地元へ移住することをお勧めします。


夫の実家への説明
嫁ターンの注意点として、夫が妻の実家近くに住むことに対して嫌悪感を持つ場合があることです。
夫が長男であり、他に相続者がいないケースは、長男である夫に実家の土地を引き継いで欲しいと思うことでしょう。
今回のように、夫が妻の実家の近くに移住して生活をするとなると、相続の問題や将来の介護問題で不安になり引っ越すことに反対される義父母も少なくありません。
強引に嫁ターンを押し進めてしまうと、夫の実家との関係が悪くなってしまうキッカケにもなりかねませんので十分に注意しましょう。
移住後に夫へのフォローアップ
嫁ターンをすることのメリットは女性側に多くあります。
一方、男性は慣れない土地で、かつ妻の義父母とかなり近い距離で生活をする必要があります。
義母が子育てに協力してくれるメリットはあるものの、ある程度気を使いながら生活することになります。
もちろん。
「妻のために」と移住することには賛成したものの、やはり「大変だな・・・。」と感じることは多々あるかと思います。
妻のことを一番に考えてくれている夫のフォローアップや「ありがとう」と感謝を伝えることは大事にしましょう。
まとめ
本記事では。妻の地元に転職・移住する〝嫁ターン〟ってあり?メリットデメリットを解説について紹介しました。
このように、妻の実家の近くへ移住して、生活を検討する家庭も増えてはきていますが、まだまだハードルは高い印象があります。
夫や夫の義父母への理解や引っ越した後の生活のイメージを共有することも大切となります。
夫婦が納得した形で、生活できるようにしましょうね。