赤ちゃんにミルクをあげるときに使用する哺乳瓶は、常に清潔な状態を保ちたいですよね。哺乳瓶の消毒方法には「煮沸消毒」「消毒液を使った消毒」「電子レンジ消毒」の3つの方法があります。
煮沸消毒や消毒液を使った消毒に比べて、電子レンジを使った消毒は、時間も手間もかからず簡単です。電子レンジ専用の哺乳瓶消毒ケースを利用して消毒しているママも多いのではないでしょうか?
しかし、電子レンジ専用の哺乳瓶消毒ケースを使用しなくても、家にあるものや手軽に入手できるもので代用することはできそうですよね。
今回は、電子レンジを使用した哺乳瓶消毒ケースの代用方法をご紹介します。いつも使っているミルトンなど消毒用の薬液を切らしてしまった時や帰省や旅行先でも簡単に代用できるので、ぜひ参考にしてください!
哺乳びんの消毒はなぜ必要なの?
生まれたばかりの赤ちゃんは大人と比べて免疫力や抵抗力が弱いため、赤ちゃんが口にするものの衛生管理には特に気を付ける必要があります。
ここでは、哺乳瓶消毒の必要性について詳しく解説します。
哺乳瓶消毒の必要性とは?
栄養豊富な母乳や育児用ミルクは、哺乳びんや乳首に洗い残しがあると雑菌が繁殖しやすいです。母乳や育児用ミルクの飲み残しによる汚れは、時間が経過するほどこびりつきやすく汚れが落ちにくくなってしまいます。なるべく早めに汚れを落とし、しっかり洗い流してから消毒してください。
消毒する際、汚れが残ったままだと十分な消毒効果が得られません。哺乳びんを消毒する前は必ず、飲み残しや付着した汚れなどをきちんと落としましょう。哺乳びんの底や乳首の先までしっかり洗える、専用のスポンジブラシなどを使用するのもおすすめです。汚れがとれたら、洗剤成分を残さないようしっかりとすすぐことも大切です。
「コメント:赤ちゃんの腸内環境は生後6か月くらいから整うといわれています。腸内のよい菌を増やし育てるためにも、哺乳びんや乳首はしっかり洗浄して消毒しましょう!」
哺乳瓶の消毒はいつまで必要?
哺乳びんを消毒する期間に明確な基準はありません。
赤ちゃんは生後3か月ごろになると自ら免疫を作り始め、細菌に対する抗体を高めていきます。生後6か月ごろには大人の約半分ほど、1歳で約70%の免疫が備わると言われています。
指しゃぶりをしたりものを口に入れたりするようになると、手についた常在菌を口に入れることで免疫力が高まるため、哺乳瓶消毒の必要性は低いでしょう。離乳食がスタートする生後5〜6か月頃を目安に消毒はやめてしまっても大丈夫と言われています。
「コメント:風邪をひいて免疫力が落ちているときや雑菌の繁殖しやすい夏場などは、生後6か月を過ぎたあとでも念のため消毒しておくと安心ですよ!」
【3つの哺乳瓶消毒方法】メリットとデメリット
哺乳瓶消毒には主に3つの方法があります。消毒の効果にはほとんど違いはありません。自分たちの生活スタイルに合ったやりやすい方法を選びましょう。
3つの消毒方法のメリットとデメリットは下記の通りです。
煮沸消毒 | 消毒液を使った消毒 | 電子レンジ消毒 | |
---|---|---|---|
メリット | ・専用の道具がなくてもできる ・経済的 | ・手軽に行える ・一日に何度も消毒できる ・哺乳びんが痛みにくい | ・短時間でできる ・消毒したいときにすぐ行える手軽にできる |
デメリット | ・手間がかかる ・哺乳びんが痛む場合がある | ・薬液を用意する必要がある ・時間がかかる ・臭いが気になることも | ・哺乳びんが痛む場合がある ・専用のケースが必要 |
煮沸消毒は消毒のたびにお湯を沸かす手間がかかります。また消毒液を使った消毒はつけ置きの時間がかかります。電子レンジで消毒する場合は、専用の容器を使って決まった時間加熱するだけなので、お湯を沸かす手間やつけ置きする時間もかかりません。
「コメント:子育てで忙しいママやパパには電子レンジで消毒する方法がおすすめですよ!」
電子レンジ専用の哺乳瓶消毒ケースを使わない代用方法
育児アイテムの1つとして、電子レンジで哺乳瓶を消毒するための専用ケースがあります。哺乳瓶を消毒するために作られた哺乳瓶消毒ケースは使い勝手がいいですが、家にあるものや手軽に入手できるものでも代用できる方法があります。
ここでは、電子レンジ専用の哺乳瓶消毒ケースを使用しないで消毒する方法を3つご紹介します。
代用方法その①:タッパー
100円ショップやスーパーなどでも手軽に入手できるタッパーでも、哺乳瓶消毒ケースの代わりに使用できます。ただし、タッパーのふたは耐熱性であるかを必ず確認してください。
ふたを外してレンジで加熱するタイプのタッパーは哺乳瓶の消毒には使用できないため注意が必要です。
タッパーで代用する電子レンジ消毒の方法は以下の通りです。
- あらかじめ哺乳瓶はスポンジやブラシなどでしっかり洗う
- タッパーの中に哺乳瓶を入れる50~60mlくらいの水を入れる
- ふたを少しずらして、500Wで3~5分くらい加熱する
- タッパーごと電子レンジから取り出す
- 清潔な場所に立てかけ、しっかり乾燥させる
タッパーのふたはしっかり閉めずに、少しずらして加熱しましょう。また、2本以上の哺乳瓶を消毒する場合は、加熱時間を1〜2分くらい追加して加熱する必要があります。
代用方法その②:電子レンジ専用蒸し器
電子レンジ専用蒸し器でも哺乳瓶の電子レンジ消毒は可能です。電子レンジ専用蒸し器は、バラエティショップや100円ショップなどで購入できます。
電子レンジ専用蒸し器で代用する電子レンジ消毒の方法は以下の通りです。
- あらかじめ哺乳瓶はスポンジやブラシなどでしっかり洗う
- 電子レンジ専用蒸し器に50~60mlくらいの水を入れる
- 哺乳瓶の口が下になるように電子レンジ専用蒸し器に入れる
- 500Wで3分くらい加熱する
- 蒸し器ごと電子レンジから取り出す
- 清潔な場所に立てかけ、しっかり乾燥させる
哺乳瓶を2本以上消毒する場合は、加熱時間を1〜2分くらい追加して加熱してください。なお、シリコンスチーマーでもタッパーと同じ手順で消毒が可能です。
代用方法その③:ジップロック
野菜やお肉を保存するのに便利なジップロックでも、電子レンジ消毒に代用できます。
ジップロックはどこの家庭にも必ずストックがあるのではないでしょうか?コンパクトで持ち運びも楽で、使用後は捨てるだけなので帰省や旅行先でも重宝します。
ジップロックを使ったレンジ消毒の方法は以下の通りです。
- あらかじめ哺乳瓶はスポンジやブラシなどでしっかり洗う
- ジップロックに50~60mlくらいの水を入れる
- 水の入ったジップロックに哺乳瓶を入れる
- 1~2cmくらいの隙間を開けてジップロックを閉じる
- 水がこぼれないように電子レンジに入れる
- 500Wで3分程度加熱する
- ジップロックごと電子レンジから取り出す
- 清潔な場所に立てかけ、しっかり乾燥させる
ジップロックを完全に密封して加熱すると破裂のおそれがあります。少し隙間を開けて加熱するようにしてください。
電子レンジで哺乳瓶を消毒するときの注意点
電子レンジで哺乳瓶を消毒する際は、気を付けなくてはならないポイントがいくつかあります。特に、電子レンジ専用の哺乳瓶消毒ケースを使用しない場合、きちんと消毒ができているか不安になる方もいるでしょう。
赤ちゃんが直接口にする哺乳瓶は、しっかり消毒して安心して使用したいですよね。事前に注意点をしっかり把握しておくことが大切です。
ここからは、電子レンジ消毒する際に注意したいポイントを解説します。清潔な哺乳瓶で、安心して授乳できるようにしましょう。
消毒する前に哺乳瓶をしっかり洗う
哺乳瓶は消毒する前にしっかり洗うことが大切です。
赤ちゃんが使用した哺乳瓶は、母乳や育児用ミルク以外にも唾液に含まれる菌や汚れが付着しています。哺乳瓶に汚れが残った状態で消毒してしまうと、雑菌が繁殖してしまう可能性が高いです。
電子レンジ消毒では、母乳瓶に付着した汚れを分解する効果はありません。電子レンジ消毒する前に哺乳瓶をしっかり洗浄しておくことで、雑菌の繁殖を防ぐことができます。
ふたを完全に密閉しない
タッパーやジップロックを代用して電子レンジ消毒する場合は、完全に密閉しないようにしてください。完全に密封して加熱すると破裂のおそれがあるため危険です。
タッパーはふたを少しずらす、ジップロックは1〜2cmほど隙間をあけるなどして中の蒸気を逃してあげましょう。
電子レンジ対応可能か確認する
哺乳瓶は、ガラスやプラスチックなど使用されている素材により電子レンジ対応のものと非対応のものがあります。
電子レンジ消毒する場合は、電子レンジ対応可能な哺乳瓶であるか必ず確認しましょう。レンジ非対応の哺乳瓶を加熱してしまうと、変形したりひびが入って割れてしまったりなども考えられます。
消毒ケースの保管方法
電子レンジ消毒に使用したタッパーや蒸し器を保管する際は、なるべく水滴を残さないように気を付けましょう。消毒した後の水滴は無害とはいわれていますが、念のため水滴を残さずに乾燥させる、または清潔な布などで拭き取るようにしてください。
消毒後1日以上経過した場合は雑菌が繁殖している可能性があるため、再度消毒することをおすすめします。
やけどに注意する
電子レンジから取り出した消毒直後の哺乳瓶は、とても熱くなっています。やけどのおそれもあるため十分注意しましょう。
まとめ
新生児から生後6か月くらいまでの赤ちゃんは免疫力や抵抗力が弱いため、哺乳瓶の消毒は必須です。とはいえ、毎日何回も繰り返す哺乳瓶の消毒はできるだけ手早く簡単にすませたいですよね。
電子レンジ消毒は、電子レンジで加熱するだけなので哺乳瓶の消毒方法の中でもっとも手間がかかりません。わざわざ専用のケースを使用しなくても、家にあるものや手軽に手に入るもので代用することもできます。代用品によって消毒方法は異なるため、今回ご紹介した消毒方法をぜひ参考にしてくださいね。
また、電子レンジ専用の消毒ケースは哺乳瓶を消毒する目的で作られているため使いやすさが魅力です。搾乳機やおもちゃの除菌などにも使用できたり、哺乳瓶の消毒を終了したあとでも、蒸し器として普段の料理や子どものおやつ作りに使用できたりする商品もあります。消毒する機会が多い方や長く使い続けたい方は専用ケースも検討してみるのもおすすめです。