- 妊娠って妻にどんな影響を与えているのだろう?
- 妻がつわりが辛そうだけど何をしてあげたら良いのか分からない
- 妊娠中に妻がしてほしいこと、してほしくないことってあるのかな?
今回は、このような疑問や悩みを解決していきます。
妊娠によって女性は様々な変化が生じます。
旦那さん自身が、妊娠による変化を理解し共に支えあっていかないと、奥さんは安定した妊娠生活を送れません。
当記事を読めば、妊娠による身体の変化や奥さんが妊娠中に旦那さんにしてほしいこと、してほしくないことを理解できます。
妊娠によって生じる変化を理解すれば、妻の気持ちに寄り添う事ができ、夫婦共に良い妊娠生活が送れます。
妊娠・出産のタイミングで
「どれだけサポートができたか?」
「どれだけ妻に寄り添うことができたか?」
ここでの夫の行動で、今後の夫婦関係が決まると言っても過言ではありません。
良い妊娠生活を夫婦で共に過ごすことができれば、産まれてくる子を出迎える準備が整えられ、幸せな家庭を築いていけるでしょう。
まず、妊娠によって生じる身体の変化を解説していきます。
本記事では、産婦人科である「はらメディカルクリニック」の理事長・院長 宮﨑 薫先生の監修の基、執筆しております。
妊娠によって身体は大きく変化する

妊娠は初期、中期、後期とわかれます。それぞれの期間に現れる症状を解説していきます。
- 妊娠初期:13週6日(妊娠4ヶ月まで)
- 妊娠中期:14週〜27週6日(妊娠5〜7ヶ月)
- 妊娠後期:28週〜(妊娠7ヶ月〜)
妊娠期間によってでてくる症状は違います。それぞれの期間の症状を知って奥さんをサポートしていきましょう。
妊娠初期の症状
- つわり
- 頻尿
- 便秘
- 情緖不安定
- 疲れやすい、だるい
妊娠初期はつわりが始まる時期です。
つわりは、妊娠によって出るホルモンの影響と言われており、個人差が大きいです。
つわりがひどい場合は、妊娠悪阻という病的なもので入院の必要がでてきます。
つわり中は食べられるものを食べて、水分をしっかり摂る事が大切になってくるので、奥さんの要望に合わせて用意してあげましょう。
日本産婦人科専門医より一言
この時期は流産などのリスクが高まるため、性生活は控えましょう。
妊娠中期の症状
つわりは妊娠中期ごろにおさまる妊婦さんも多いですが、その他の妊娠初期の症状は持続する場合が多いです。
- 皮膚のかゆみ
- 動悸、息切れ
- 貧血
妊娠中期では、お腹がふっくらしてきて見た目からでも妊婦とわかるようになってきます。
この時期に起こりやすいのが貧血です。
赤ちゃんに血液を送るためにたくさんの血液が必要になるため、貧血が起こりやすくなります。
貧血が悪化していくと赤ちゃんに十分に酸素が送れなくなったり、妊婦さん自身も立ちくらみ、息切れ、めまい、頭痛、などが出現するので注意が必要です。
日本産婦人科専門医より一言
この時期は性生活を行っても大丈夫ですが、奥さんの体調や気分に合わせて無理のないように注意しましょう。
妊娠後期の症状
妊娠後期はお腹も大きくなりそれに伴う不快な症状が増えていきます。
- むくみ
- 背中、腰の痛み
- 痔、静脈瘤の発生
- 足のけいれん
- 仰臥位低血圧症候群
お腹が大きくなるにつれて、背中や腰の痛みが出てきます。
痛みがある場合は、家事などで同じ姿勢をとり続けないように旦那さんがサポートしてあげましょう。
仰臥位低血圧症候群とは、お腹の大きい妊婦さんが仰向けになる事で、体の中の太い血管が圧迫され血圧が下がってしまう事です。
なるべく、寝るときなどは仰向けを避けた姿勢になるようにし、性生活の時にも奥さんの楽な姿勢になるよう気をつけてあげましょう。
【パパの心得】妊娠中の妻に旦那さんができるサポート8選
妊娠中の奥さんのために旦那さんができることを下記の8つにまとめました。
- 妊娠で生じる不快な症状に寄り添う
- 不安な気持ちに寄り添う
- つわり時は休める環境をつくる
- 妊婦健診に付き添う
- お腹の赤ちゃんにたくさん話しかける
- ベビーグッズを一緒に揃える
- 産まれてきてからの生活を一緒にイメージする
- 地域の子育てに役立つ情報を一緒に調べる
妊娠中のサポートで特別なことをする必要はありません。
最も大切にしてほしいことは、奥さんやお腹の子を大切に思い、奥さんの気持ちに寄り添うことです。
それでは、より具体的に旦那さんが妊娠中の奥さんにできることを解説していきます。
旦那ができるサポート:妊娠で生じる不快な症状に寄り添う

妊娠で生じる不快な症状に寄り添うことは非常に大切。
妊娠により女性の身体は大きく変化します。
つわりがある期間では『何をしてても気持ち悪い』『ご飯が食べられない』など毎日が本当に大変です。
そんな時に、旦那さんが背中をさすってあげたり、『大丈夫?』と声をかけ寄り添ってあげるだけで、奥さんは『1人じゃないんだ』と安心する事ができます。

旦那ができるサポート:不安な気持ちに寄り添う

妊娠中の不安な気持ちにより添ってあげるのも重要。
妊娠中は不安がつきものです。
特に妊娠初期は、お腹の中で赤ちゃんが無事に育っているかという不安が常にあります。
奥さんが不安な時、旦那さんは不安を受け止め、話を聞いてあげるだけでも大きな支えになります。
辛い時や不安な時に寄り添ってくれた記憶は、その後も強く残りつづけます。
夫婦円満でいるためにも奥さんに寄り添うことを忘れないようにしましょう。

旦那ができるサポート:つわり時は休める環境をつくる

奥さんにつわりがある時は休める環境をつくってあげましょう。
つわりは人によって様々です。つわりの種類は下記の5つです。
つわりの症状
- 吐きつわり
- 食べつわり
- 匂いつわり
- 眠りつわり
- よだれつわり
どのつわりも不快な症状が24時間つきまといます。
特に吐きつわりは、何をしても気持ち悪さがつづき、食事を摂ることもままなりません。
つわりがある時に家事をするのは非常に辛く、無理をしすぎると体調を崩してしまいます。
つわり時に安心して休める環境をつくってあげるのも旦那さんの大切な役割です。
旦那ができるサポート:妊婦健診に付き添う

妊婦健診に付き添い、一緒にお腹の子の成長を確認するのもとても良いです。
妊婦健診は、お腹の中の赤ちゃんの様子を見る貴重な機会。
妊婦健診でお腹の中の赤ちゃんの成長を一緒に確認し、共有することで旦那さん自身の父性を育てる事ができます。
妊娠中の奥さんもそんな旦那さんの姿を見て出産後の子どもとの生活をイメージでき、安心して出産を迎えられるなど、妊婦健診に一緒に行くことで得られるメリットは非常に大きいです。

旦那ができるサポート:お腹の赤ちゃんにたくさん話しかける

お腹の赤ちゃんにたくさん話しかけてあげるのも非常に良いです。
妊娠中の奥さんにとって、なによりも嬉しく感じる時は、旦那さんもお腹の赤ちゃんを大切に思っていると思う時です。
逆に、旦那さんが無関心でお腹に触れもしない場合、妊娠中の奥さんは孤独を感じ、出産後の生活に不安を抱いてしまいます。
父性を育てるため、奥さんが安心して出産を迎えられるようにするためにも、たくさんお腹の赤ちゃんに声をかけてあげるのが良いでしょう。

旦那ができるサポート:ベビーグッズを一緒に揃える

ベビーグッズを一緒に揃えるなど、赤ちゃんを迎える準備を奥さんと共に行いましょう。
ベビーグッズを奥さんと買いに行くのは、夫婦の良いコミュニケーションの機会になります。
ベビーグッズは産まれてきてからのことを想像しながら、買い物をします。
2人で買い揃えることによって奥さんは旦那さんとの子育てをより鮮明にイメージでき、子どもを迎える事がより楽しみになるでしょう。
旦那ができるサポート:産まれてきてからの生活を一緒にイメージする

赤ちゃんが産まれてきてからの生活を一緒にイメージすると奥さんは安心して妊娠生活を送れます。
妊娠中の奥さんは下記のような悩みをもっている場合があります。
- 旦那さんが父親の自覚をもってくれるのか
- 旦那さんがちゃんと赤ちゃんを大切にしてくれるか
上記のような悩みを払拭するためにも、旦那さんから積極的に赤ちゃんが産まれてきてからの生活についてを話をしてあげましょう。
旦那さんから積極的に話すことで、夫婦間のコミュニケーションにもなり、奥さんは自分もお腹の中の子どもも愛されている、大切にされていると感じる事ができます。
奥さんの心の安定をはかるためにも、旦那さんは積極的に赤ちゃんが産まれてきてからの生活をイメージできる会話をしましょう。
日本産婦人科医・指導医より一言
地域や参院で行っている両親学級にも積極体に参加するのも良いです。
旦那ができるサポート:地域の子育てに役立つ情報を一緒に調べる

地域の子育てに役立つ情報を一緒に調べてあげるのも良いです。
妊娠中は不快な症状も多く、思ったように行動できません。
そんな奥さんのために旦那さんが接客的に調べて行動してあげることは非常に大きな助けになります。
積極的に調べたり、行動すると奥さんは旦那さんが家族のことを考えてくれている、協力してくれていると安心させる事もできます。安心させる事でその後の夫婦関係を良好に保てるなどメリットは大きいので、積極的に調べたり、行動していきましょう。
奥さんが妊娠中にできることは、数多くあるのでぜひ実際してみてください。
次に、奥さんがしてほしい事を3つ紹介していきます。
【現役ママが語る】これだけは妊娠中に夫にして欲しい3つのこと
妊娠中に旦那さんにやってほしい事は下記の3つです。
- 重い荷物を持ってほしい
- 家事を積極的にしてほしい
- 妊娠は夫婦のものという意識をもってほしい
妊娠中は不自由な事がふえますので、上記の事を積極的に行ってあげると奥さんは非常に助かります。
重い荷物をもってほしい

妊婦さんが重い荷物を持つのは良くありません。
しっかりと、男性が重い荷物を持ってあげましょう。
妊婦さんが重い荷物を持たない方がよい理由は、重い荷物を持つことによりお腹に圧がかかってしまい、切迫流産・切迫早産のリスクを高めてしまうからです。
お腹が大きくなるにつれ、腰痛なども出てきます。
重い荷物をもって悪化する可能性もあるので、妊娠中の奥さんの身体を守ると思い積極的に持ってあげましょう。
家事を積極的にしてほしい

積極的に家事をしてあげましょう。
妊娠中は疲れやすかったり、お腹が大きい場合は動きづらさなども加わって、思うように家事ができません。
妊婦にとって、かがまなくてはいけないお風呂掃除や立ちっぱなしのお皿洗いはなかなか辛いです。
そういった家事を積極的に行ってあげることで、奥さんが休める環境をつくってあげられるので、安定した妊娠生活につながります。
旦那さんが仕事で忙しく、なかなか家事参加ができない場合でも、『いつもありがとう』や『忙しくて手伝えなくてごめんね』など一声かけてあげるだけでも、奥さんは嬉しく思うので、意識してやっていくといいでしょう。
奥さんとコミュニケーションをとりながら、積極的に家事や声かけをしていきましょう。
妊娠は夫婦のものという意識をもってほしい

妊娠は奥さんだけではなく夫婦のものという意識をもちましょう。
奥さんが妊娠中でも、独身時代のように『朝まで遊びに行く』や『頻繁に遅い時間まで飲みに行く』などをしていてはいけません。
2人でつくった子どもだからこそ、妊娠は夫婦のものという意識をもちねぎらう事が大切です。
妊娠中の奥さんの心は非常にデリケートでもあります。
産後の夫婦関係にも大きく影響するので、良い夫婦関係を保つためにも、自分勝手な行動となっていないか考えて行動すると良いでしょう。
次に、妊娠中の奥さんに対してしてはいけないことを紹介します。

妊娠中にパートナーに嬉しかった夫の行動集
参考になる具体的なエピソード
ここからは、既に出産経験がある女性が、妊娠中やつわり中に夫にやってもらって嬉しかった具体的なエピソードを紹介します。
今、妊娠している奥様がいる方はぜひ、実践してみて下さいね。
- 妊娠線を防ぐために、ちょっと良いボディークリームを買ってきてくれた
- 足のマッサージをして毎日、むくみを取ってくれた
- 寝る時に、お腹を触りながら話しかけてきてくれたこと
- いつも以上に私の気持ちを察してくれて、先に先に行動をしてくれたこと
- つわりで何も食べられない私に対して、食べられそうなゼリーやアイスを買ってきてくれたこと
- 「俺がやるからゆっくりしてて」と全てやってくれたこと
- 外に出る時は、転ばないようにいつも手を握ってサポートしれてくれたこと
- 今まで以上に最後の二人での時間を大切してくれたこと
絶対にダメ!妊娠中の妻にしてはいけない男性のNG行動6選
妊娠中の奥さんに下記の6つはしてはいけません。
- タバコを吸う
- 臭いの強い食べ物を近くで食べる
- 全てを妻まかせにする
- できていない家事を責める
- 妊娠は病気じゃないと言い労わない
- 他の妊婦さんと比べる
妊娠中は心も身体も非常にデリケートです。奥さんが安定した妊娠生活を送るためにも上記の6つのは気を付けていきましょう。
タバコを吸う

妊婦さんの近くではタバコを吸ってはいけません。
タバコは妊婦さんに非常に悪い影響を与えます。
旦那さんがタバコを吸うことで妊娠中の奥さんは受動喫煙になってしまいます。
タバコに含まれるニコチンや一酸化炭素はお腹の赤ちゃんに非常に悪い影響を与え、未熟児や産まれてきてからの乳児突然死症候群の原因になるため、妊婦さんに受動喫煙をさせてはいけません。
奥さんが妊娠したタイミングで禁煙をするのが良いですが、どうしても無理な場合は近くでは絶対に喫煙はしないようにしましょう。
臭いの強い食べ物を近くで食べる

臭いの強い食べ物を妊婦さんの前で食べるのはやめましょう。
つわりの時期の場合は、強い臭いを嗅ぐと吐き気を誘発する場合があります。
つわり時期でない場合も、嗅覚が敏感になっている場合が、あり気持ち悪くなる場合があるので注意が必要です。
全てを妻まかせにする

家事、産まれてから子どものための準備などの全てを奥さん任せにしてはいけません。
妊娠中は精神的にも落ち込んだり、不安になりやすいです。
そんな時に旦那さんが全てを奥さん任せにすると、奥さんは孤独を感じ、妊娠生活や子どもが産まれてきてからの生活に、強い不安を抱くことになるでしょう。
最悪の場合、夫婦関係が破綻し、離婚することになってしまいます。
そうならないためにも、全てを奥さん任せにせず、積極的にコミニケーションをとり家事などに参加していきましょう。
できていない家事を責める

妊娠中の奥さんに対してできていない家事を責めてはいけません。
妊娠中は不快な症状が多く、思ったように家事を進められない時もあります。
妊婦さん自身もできなかったことに対して罪悪感を感じます。
そこで、さらに旦那さんに責められると、落ち込み、妊娠中の不快な症状を理解してくれない旦那さんに対して負の感情を抱くでしょう。
夫婦間の関係を良好に保つためにも、妊娠中の奥さんに寄り添う姿勢をしめすとよいです。
妊娠は病気じゃないといい労わない

妊娠で不快な症状が出ていても、妊娠は病気じゃないといいねぎらわないのはダメです。
妊娠は体の中で大きな変化が起こります。
確かに病気ではありませんが、体にかかっている負担は非常に大きいです。
妊娠で生じる体の変化を理解し、奥さんが過ごしやすい環境をつくってあげましょう。
他の妊婦さんと比べる

奥さんに対して他の妊婦さんと比べるような発言をするのはやめましょう。
妊娠の症状は人それぞれです。
他の妊婦さんがつわりが軽く、不快な症状も少なくてすみ、仕事も家事もこなせたとしても、あなたの奥さんはそうとは限りません。
妊娠で奥さんが感じている不快な症状を理解して奥さんと向き合いながら、一緒に妊娠生活を乗り越えていきましょう。
【旦那さんに出来ることはたくさん!】妊娠期間は夫婦共に乗りきろう

奥さんが妊娠中に旦那さんが出来ることは多いです。
- 妊娠で生じる不快な症状に寄り添う
- 不安な気持ちに寄り添う
- つわり時は休める環境をつくる
- 妊婦健診に付き添う
- お腹の赤ちゃんにたくさん話しかける
- ベビーグッズを一緒に揃える
- 産まれてきてからの生活を一緒にイメージする
- 地域の子育てに役立つ情報を一緒に調べる
上記の8つの以外にも奥さんとコミニュケーションをとりながら、積極的に行動していくことで、奥さんは満たされた気持ちで妊娠生活をおくれます。
逆に、してはいけないことは下記の6つです。
- タバコを吸う
- 臭いの強い食べ物を近くで食べる
- 全てを妻まかせにする
- できていない家事を責める
- 妊娠は病気じゃないと言い労わない
- 他の妊婦さんと比べる
奥さんとの関係を崩さないためにも上記に気をつけて、赤ちゃんを迎える準備を整えていきましょう。
夫婦円満に子どもを迎えるためには、どんな時でも妊娠中の奥さんを思いやる気持ちをもつことが大切です。