妊娠中は、お腹の赤ちゃんのことがとにかく気になりますよね。
特に初めての妊娠をするプレママは、少しでもいつもと違うことがあると、「赤ちゃんは大丈夫かな?」と不安になる方も少なくありません。
ついつい気になってお腹をさする回数が増えてしまう…なんてことも。
一方で「妊娠中の大きくなったお腹をさすってはいけない」と聞いたことはありませんか?
妊娠中のお腹をさする際は、少し注意が必要な場合もあるようです。
今回は、妊娠中にお腹をさすってはいけない噂について詳しく解説します。
また、妊娠中の「お腹の張り」についてもお話しするので「つい気になってお腹をさすってしまうけど大丈夫?」と心配の方は、是非ご一読ください。妊娠中なら知っておきたい内容が満載です。
妊娠中に「お腹をさすってはいけない」噂はウソ?ホント?
「お腹をさする」と言っても、どのくらいの力でどのように触るのかは、人によって様々です。
やさしくなでる程度なのか、それとも少し力を入れてこするような感じで触るのか?「さする」と言っても人それぞれの捉え方は異なりますよね。
ネット上にも、妊娠中にお腹をさすってはいけないのかと言う質問が投稿されていたのでご紹介します。
妊娠中、おなかをなでたりさすったりするのはよくないことなのでしょうか?
妊婦さんって幸せそうに自分のおなかをなでるイメージがあるのですが、わたしもいとおしくなでたりすることありますが、 前にこの知恵袋のどこかで、なでるのはあまりよくないと見た気がしましたので、質問させていただきました。
yahoo知恵袋
妊婦さんが、お腹の赤ちゃんを愛おしそうにしてお腹をなでたりさすったりする姿は、見ているだけで幸せな気持ちになりますよね。一体、どの程度の力でお腹をさすると、母体や胎児に影響があるのでしょうか?
ここでは、母体や胎児に影響があるお腹のさすり方について解説します。
優しく触れる程度にさする場合は胎児への影響はない
妊娠中は、お腹に優しく触れて赤ちゃんに話しかける方も多いはずです。
ほんの短い時間、優しくさすったり触れたりする場合は、特に問題はありません。むしろ、赤ちゃんとのスキンシップにもなるためおすすめです。優しく話しかけ、お腹の中の赤ちゃんとコミュニケーションをぜひとってください。
妊娠5か月頃になると赤ちゃんの聴覚が少しずつ発達し、外の音が聞こえるようになります。
赤ちゃんは、ママの声や心臓の音、血液が流れる音を聞いて安心し、すくすくと成長するのです。
積極的にお腹の中の赤ちゃんへ声をかけてあげましょう!
妊娠中にやってはいけない「お腹のさすり方」とは?
妊娠中にお腹を触る際に、注意すべきお腹の触り方もあります。
- 妊娠中のお腹がへこむくらい強く押す触り方
- 皮膚が上下に動くくらいの力で触る
このような触り方は、お体にも負担がかかる触り方になりかねませんので、優しく撫でる程度に触るように心がけましょう。
万が一、妊娠中にお腹をさすっていて以下の症状が出た場合は、すぐにさするのを中止し、横になって休みましょう。
- 急にお腹が張る
- 痛みを感じる
- 違和感を感じる
お腹の張りや痛みなどの違和感は、赤ちゃんからの「触らないで!」のサインです。
赤ちゃんが成長し、お腹が大きくなるにつれて、生理的な子宮収縮の頻度は増加します。
強く押したりなど過度にさすることは、子宮を刺激しかねません。
子宮収縮の回数や強さに影響を与えてしまう可能性があるため注意が必要です。
切迫流産や前置胎盤の方は特に注意が必要
産院で、子宮頸管が短くて切迫早産の診断を受けた妊婦さんは、強い力でお腹を触らないようにしてください。
子宮収縮が起こりやすく、妊娠の継続に大きな影響を与える可能性があります。
産院の医師からも指導があると思いますが、十分注意してください。
また、子宮口付近に胎盤がある前置胎盤の方も、お腹が張ると出血しやすいため、強くお腹をさすらないように気を付けましょう。
他にも妊婦さんが気を付けたい5つのこと
お腹をさすること以外でも、妊娠中には気を付けたいことがたくさんあります。
ここでは、食事や生活面など妊娠中に特に気を付けたいことを5つご紹介します。
基本的なことですが、妊娠中なら必ず知っておきたいことですのでぜひご一読ください。
妊娠中に気を付けたいことその①:アルコール
妊娠中は少量であってもお酒を飲んではいけません。
妊娠中の女性が飲酒すると、胎盤を通じてアルコールが胎児の血液に入ってしまいます。
生まれてくる赤ちゃんへの影響は大きく、体重の減少や脳の障害などさまざまな悪影響を及ぼす可能性があります。
妊娠中に摂取しても安全なアルコール量は明らかになっていないため、たしなむ程度の飲酒もおすすめできません。
妊娠中に気を付けたいことその②:カフェイン
カフェインやカフェインを体の中で代謝した際に産生された代謝物質は、胎盤を通過しやすいとされています。
胎児は肝臓の機能がまだまだ未熟であり、カフェインを代謝するのに時間がかかってしまうため、カフェインの影響を長時間受けやすいとされています。
カフェインには血管を収縮作用や心拍数上げる作用が懸念されるため、胎児の発育を妨げるリスクがあるため、注意が必要となります。
カフェインの摂取量は、1日200mg~300mg未満が推奨
- コーヒー:マグカップ(100ml)2杯程度まで
- 玉露緑茶:マグカップ(100ml)1杯程度まで
- 紅茶:マグカップ(100ml)6杯程度まで
- ウーロン茶:マグカップ(100ml)10杯程度まで
妊娠中にお勧めな飲み物は?
ノンカフェインのお茶である以下の飲み物がお勧めです。
- ルイボスティー
- 麦茶
- コーン茶
- 黒豆茶
妊娠中に気を付けたいことその③:喫煙
妊娠中の喫煙は胎児への影響が大変大きいです。妊婦さんは禁煙を心がけてください。
低体重児の出産や早産、妊娠中の異常(破水・胎盤早期はく離・前置胎盤など)、乳幼児突然死症候群(SIDS) のリスクが確実に高まるされています。
副流煙にも同等の影響があるため、パートナーにも禁煙か分煙に協力してもらいましょう。
妊娠中に気を付けたいことその④:セックス
妊娠中のセックスは、妊娠中期以降であれば問題ありません。
精液には子宮収縮を促す成分が入っているため、子宮収縮がなく、切迫流産や早産に兆候がないことを確認してからにしましょう。
感染予防の観点からもコンドームの使用をおすすめします。
妊娠中に気を付けたいことその⑤:ダイエット
近年、妊婦さんの痩せ志向の高まりが問題視されています。
妊娠中の過度なダイエットは胎児の発育に影響し、赤ちゃんが大人になった時に生活習慣病にかかりやすくなることも分かっています。
適正な体重増加を守り、くれぐれも無理なダイエットはやめましょう。
妊娠中の適正な体重増加量の目安は、妊娠前のBMIから分かります。
妊娠中の体重増加が気になる方は、下記の適正な体重増加量(目安)をぜひ参考にしてください。
妊娠前のBMI | 適正な体重増加量(目安) |
---|---|
18.5未満 | 12~15㎏ |
18.5〜25.0 | 10~13㎏ |
25.0~30.0 | 7~10㎏ |
30.0~ | 5㎏までを上限に個別対応 |
※BMI=体重(㎏)を身長(m)の2乗で割った数
まとめ
お腹がへこむくらい強く押したり、皮膚が上下に動くくらいさすったりしなければ、妊娠中のお腹をさすることは何も問題はありません。
むしろ、お腹に触れて赤ちゃんにたくさん話しかけ、コミュニケーションをとることはとてもいいことです。
お腹が張ったり、痛みを感じたり違和感がある場合はすぐにさするのをやめて、ゆっくり体を休めましょう。
もし、30分以上休んでも、お腹の張りがおさまらなければ、すぐにかかりつけの産院に相談してください。
妊娠中の体はとてもデリケートなため、気を付けたいことはたくさんあります。
しかし、あまり神経質になるのもストレスにつながります。
ママがリラックスして楽しく過ごしていれば、きっと赤ちゃんも安心しますよ!笑顔で妊娠生活を送れることを願っています。