他人同士が一緒に暮らしていれば、喧嘩が起きるのは自然なこと。
時々「うちは夫婦喧嘩なんてしないよ」という羨ましいご夫婦もいるようですが、「うちは夫と喧嘩ばかり」とうんざりしている妻も多くいることでしょう。
我が家も結婚当初ほどではありませんが、今でも夫婦喧嘩は時々あります。
すぐに仲直りできる時もあれば、翌日まで持ち越すこともありますし、「もう離婚だ!」なんて言葉が出てしまいそうになることも…。
夫婦喧嘩は本当に疲れますよね。無駄にエネルギーを消費していると毎回感じます。
そのたびに私は「どうすれば喧嘩をしないで済むのか」を考え、反省し、「今日から心を入れ替えよう」と決心するのですが、そんなに簡単にはいきません。一進一退を繰り返しながら、一歩ずつ前に進んでいるという感じです。
そんな、妻としてまだまだ成長途中の私ですが、みなさんと一緒により良い夫婦関係を築くために、夫婦喧嘩について思うことをこの記事でまとめたいと思います。
それは『犬も食わない夫婦喧嘩』ですか?
「夫婦喧嘩は犬も食わない」という言葉がありますね。
「何でも食べてしまう犬でさえ興味を持たないくらい、夫婦喧嘩はつまらないこと」という意味です。
さて、「夫と喧嘩ばかり」とストレスを抱えるみなさんの夫婦喧嘩は「後になって考えるとつまらないこと」ですか?それとも、離婚に繋がるほど重大なことでしょうか?
日常の軽い夫婦喧嘩が多い場合
犬も食わない夫婦喧嘩であれば、まだ解決策は十分あります。
解決するのは簡単なことではないかもしれませんが、どうすれば夫婦関係が良くなるのかを真剣に考えることで自分自身の成長にも繋がるので、喧嘩にどう対応すればいいのかを一緒に考えてみましょう。
DVやモラハラや金銭が伴う夫婦喧嘩の場合
ちなみに、それが離婚に繋がるほど重大な夫婦喧嘩の場合。
例えば夫からのDVやモラハラであったり、繰り返す借金や浮気などが原因の場合、問題は夫婦喧嘩が起きないようにすることではありませんね。
それ以前の問題ですので、この記事を参考にする前に第三者に話を聞いてもらったり、相談窓口に連絡をするなどの対応をとっていただきたいです。
喧嘩するほど仲がいいって本当?
遠慮することなく自分の気持ちを言い合えるという意味では、喧嘩するほど仲がいいというのは本当だと思います。
しかし、喧嘩の規模にもよりますよね。
言葉や暴力で、傷つけ合うような喧嘩をしているのであれば問題です。
ちょっとした口喧嘩をしてしまっても、お互いに反省し、すぐに謝って仲直りできるような関係なら「喧嘩するほど仲がいい」に当てはまりそうです。
お互いに別れる気持ちはなく、信頼関係ができているからこそ、すぐに仲直りができるんだと思います。
「旦那と仲はいいけど喧嘩ばかり」という方もいるでしょう。別れる気はなくても、頻繁に起きる喧嘩にストレスを感じているのなら、喧嘩にならない方法や感情のコントロールについて考えた方がよさそうです。それについても、この後に書いていこうと思います。
「すぐに謝り仲直りできる喧嘩」は、しても良い夫婦喧嘩
先ほど「喧嘩するほど仲がいい」について書きましたが、夫との信頼関係が築けていて、お互い反省ができて、すぐに謝って仲直りできる夫婦喧嘩であれば、より夫婦の関係性を密にするためにプラスに働くこともあります。
小さな喧嘩はガス抜きになります。仲がいい夫婦でも、不満やイライラが募ることもあるでしょう。それを長いあいだ我慢してしまうと、ある日とつぜん大きな爆発が起きて、離婚に繋がることも。
小さく爆発させてガス抜きすることは、長い結婚生活を維持する秘訣の一つだと思います。
もちろん、無理に喧嘩をする必要はありません。また、喧嘩のあとの反省も大切です。自分のなにがいけなかったのかを自問自答し、不毛な喧嘩ではなく、それが有意義なものになればより夫婦の絆は強くなるでしょう。
夫婦仲が悪化する、してはいけない夫婦喧嘩
- 身体的な暴力(DV)
- 言葉や精神的な暴力(モラハラ)
- 子どもが泣いたり怯える
これらの度を超えた夫婦喧嘩をしているのであれば大きな問題です。
それが女性からであっても、DVがいけないのはご承知のとおり。
ただ、精神的な暴力は身体的な暴力に比べて、目に見えてわかる怪我などがないので、境界線があいまいだと感じませんか?
夫から精神的に傷つけられていたり、逆に、夫に対して自分でも止められないほどヒステリックになってしまうというのであれば、気づかないうちに言葉の暴力や精神的な暴力を受けたり、ふるっているかもしれません。
してはいけない夫婦喧嘩例
- 大きな声や音を出して威嚇する。
- バカ、能無し、ダメな人間、生きる価値がないなど人格を否定するような言葉を使ったり、嘲笑する。
- 徹底的に無視をする。
- 子どもに配偶者の悪口を言う。
- 家族に危害を加えるようなことを言って脅す。
- 性的なことを強要する、避妊をしない。
- 生活費を渡さない。
- 必要以上に束縛し、不貞を疑う。
例を挙げたものだけがやってはいけない喧嘩の全てではありません。やられる側や子どもが怖いと感じたり、身の危険を感じるのであれば大きな問題です。自分だけで解決しようとはせず、専門機関に相談していただきたいです。
「自分の夫婦喧嘩が一般的に見てどう捉えられるのか知りたい・解決策を求めている」は、夫婦のお悩み解決掲示板をご用意していますので、活用ください。
夫婦喧嘩に発展する原因とは?
以前は夫と喧嘩ばかりしていた私たち夫婦。私は今、「とにかく喧嘩に発展させない」ように意識しています。
それでも喧嘩になってしまうことがあるのですが、我が家の場合その原因は2つあると思っています。
夫婦喧嘩になる理由①:ふたりともカッとなりやすい
夫婦としてずっと一緒に生活をしていくと、相手に対して配慮や遠慮することが無意識のうちに減っていきます。
次第に妻が夫のちょっとした行動が気になるようになったり、旦那様のあなたの些細な言動や行動に対してカッとなりやすなってしまいます。
夫と一緒に暮らすようになってからキレる場面が増えました。独身の頃は一人暮らしだったので、人にカッとなるなんてことはなかったんです。結局のところ、「この人にならキレてもいい」と、夫を軽視していたのだと思います。最低ですね・・・。
カッとなりそうになった時の対処法
カッとなるのは一瞬の出来事ですが、毎回意識していれば抑止はできます。
その瞬間に、「1.2.3…」と数をかぞえて気持ちを落ち着かせます。怒りは収まりませんが、「カッとなっていはいけない」と冷静に自制することはできるようになります。
夫婦喧嘩になる理由②:夫に自分の意見を分からせようとする
意見が食い違ったとき、夫に自分の意見を分からせようとしていませんか?
夫の言葉を否定し、意見を聞かず、とにかく自分が正しいということを大きな声で主張し、喧嘩になっていませんか?
そんなふうに自分の意見を押し通せたとしても、夫の心にはしこりが残ります。
納得できないまま、また生活が始まるわけです。それでは夫と喧嘩ばかりの暮らしになって当然ですよね。
夫婦喧嘩になる理由③:一方の負担が大きく不公平感がある
夫婦の不公平感が積もりに積もって、夫婦喧嘩に発展してしまうことも多いです。
実際に、大和ハウス工業株式会社において共働き夫婦の家事の負担割合について調査されています。
その結果、共働き夫婦の男女において約半数以上の女性が家事の9割以上を負担している結果となっております。
最近では夫婦共働きの家庭も非常に増えている中、家事の負担が妻が圧倒的に多いとなると“不公平感”を感じざる得ない奥様は少なくありません。
共働き妻の1日
- 会社へ出社する前
朝ごはんを作り、洗濯をして、子供のご飯をあげて、掃除をして、ゴミ出しをする。 - 帰宅後
子供のお迎え、晩御飯を作る、洗濯物を取り込み、子供の面倒をみる、寝かしつけ
このように女性の負担が多い中、夫がダラダラとテレビを見ていると小言の一つぐらい言いたくなってしまうでしょう。
夫婦喧嘩に発展させないための方法
気持ちを伝えるだけのつもりが、いつの間にか喧嘩に・・・。夫と喧嘩ばかりにならないよう、夫婦の対話で意識したいことがあります。
その1:責めない、否定しない
「あなたは○○だ」とネガティブな言葉をぶつければ、それは夫を否定したことになります。
誰だって、相手から否定されれば心が傷つきます。
心が傷つくと、自分を守るために「君だって!」と言い返したくなります。
指摘したいことがあるときは「私も悪いところがあるんだけど」や「あなたが悪いということではなくて」と、否定しているわけではないことを十分に伝えるようにしたいですね。
その2:過去のことは持ち出さない
「あのときも」と過去の話をされると、きちんと反省している夫は「反省しているのに、なぜまた責められなければいけないんだ」と腹立たしく思うのではないか思います。
その問題が今も続いているのなら別ですが、もう終わった問題なのであれば蒸し返さない方がいいですね。今、話し合っていることとは関係のない過去のことを持ち出すのはご法度です。
その3:夫の話をすべて聞く
もし夫が怒った口調で話し始めたら、話を遮ったりせず、夫の言い分を最後まで口を挟まずに聞くことを心がけたいですね。言い分をすべてを吐き出させることで、夫のモヤモヤした気持ちを一旦スッキリさせます。
妻が話し始めるのはその後です。もしこちらが話し始めたとき、夫がまた怒り出すようであれば、一旦引いて、もう一度夫の話をすべて聞くようにします。とにかくこちらは冷静に、相手の怒りを落ち着かせてから話し合いを始めます。
その4:喧嘩に勝とうとしない
夫婦の話し合いは関係をより良くすることが目的であって、相手に勝つことが目的ではありませんよね。
しかし、話し合いがこじれ、相手を言い負かそうとすれば必ず喧嘩に発展します。
夫に喧嘩で勝ったとしても、いいことは一つもありません。勝った瞬間はスッキリするかもしれませんが、大切な夫婦の話し合いは進まず、夫の心にはしこりが残ります。話し合いでも、夫婦喧嘩でも、夫に勝とうとしないことは大切です。
その5:夫婦間でルールを決める
夫婦間で我が家のルールを決めておくのはおすすめです。
二人の決め事や約束事を決めておけば、お互いに決めたことに対して意識をし始めます。そうすることで相手がやらたら嫌なことを考えるきっかけにもなります。
ルールを決めすぎることでうまくいかないこともある
ここで注意をしてほしいのが、「どんなことにも夫婦のルール決めをすること」です。
全てのことにルールを決めてしまうと、夫婦として夫婦円満に過ごすために決めたルールが「ルールの為に家事をする」などルールに縛られた生活となります。
確かに喧嘩を減らす目的は減るかもしれませんが、「今日は妻が疲れているから食器洗いまでやっておこう」という考えから「ルールを破ったら怒られる・・・。家事を仕方なくやるか。」など相手への思いやりのために家事をやる機会が減ってしまう恐れがあります。
相手を思いやることを大前提として、お互いが納得した上手な夫婦のルールを決めていきましょう。
最後に
怒りという感情も、喜びや悲しみと同様に自然な感情です。それを否定すると、今度は怒ってしまった自分を責めるようになってしまいます。
なので、怒りというネガティブな感情は、無くすのではなく怒りを相手にぶつけないこと、気持ちの切り替えを上手にすることが大切ではないでしょうか。
お釈迦様の言葉に「怒らないことによって怒りにうち勝て」というものがあります。
心がカッとなっても怒らないようにして、自分の弱い部分に打ち勝つということですね。そう考えると、夫に対して怒りを感じたら、戦う相手は夫ではなく、怒ってしまった自分なのだと思います。